【篠山紀信の言葉】 真に自分が感じるリアリティとは何かということを改めて問われてきますね・・・
真に自分が感じるリアリティとは何かということを改めて問われてきますね。現実にあるものを現実にありましたよ、というように撮るのがリアリティなのではなくて、まったく嘘をついたほうがリアリティが出るっていうこともあるわけですから。
写真っていうのは基本的に、そういうウソとマコトを行ったり来たりするものだと僕は思ってるわけです。一枚の写真でもいいし、こうやって繋げた写真でもいいし、コンピューターでいじっても構わない。最終的に僕にとってリアリティがあれば、というと堅苦しいから、面白いと思えばいいわけですよ。
篠山紀信
1940年東京生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒業。在学中に広告製作会社ライト・パアブリティに入社し、早くから注目を集める。1968年よりフリー。1973年「女形・玉三郎展」で芸術選奨文部大臣新人賞。1976年ヴェネツィア・ビエンナーレ日本館で個展「家」を開催。1980年『135人の女ともだち』で毎日芸術賞。1998年『少女たちのオキナワ』で国際写真フェスティバル金の眼賞。アーティストとして国際的に高い評価を受けると同時に、時代のアイドルたちを次から次と撮影するなど、社会的な話題を提供し続け、写真家として他に類を見ない得意な活動を展開している。